2013-01-01から1ヶ月間の記事一覧

「急須」も知らぬ高校生と「利休鼠」

(第314号、通巻334号) 「最近の高校生は、日本茶の入れ方を知らないばかりか、急須の使い方も知らない」――1月27日付けの朝日新聞社会面にこんな記事が出ていた。日教組の教研集会で家庭科の女性教諭が発表した内容だ。その先生の報告によれば、茶葉と水を…

鬼の霍乱? 開店休筆

(第313号、通巻333号) 自分の体のことを「病気のデパート」のようなもの、とふだん言っている私は頑健という言葉にはほど遠い身だが、不思議なことに家族が風邪で熱を出したり、体調が悪くで寝込むようなことがあっても、私自身はめったに高熱に見舞われる…

「白髪」も読み方次第で意味が異なる

(第312号、通巻332号) 唐の詩人・李白に有名な「白髪三千丈」で始まる五言絶句がある。冒頭の2文字はもちろんハクハツと読む。同じく「白髪」と書いてシラガと発音することもある。 どちらの読み方でも意味は実質的に同じなのだが、ニュアンス、用法は読…

おおらかに「新年明けましておめでとう」

(第311号、通巻331号) 個人的には少々ひっかかりを感じる「新年明けましておめでとう」という表現だが、知人や友人に聞いてみると、長い間言い慣わされてきた正月の挨拶なのだから、文法上の論理をあれこれ言うのはいかがなものか、という意見が少なからず…

「新年明けましておめでとう」再考

(第310号、通巻330号) 3年前の正月の「言語郎」に、年賀状の「新年明けましておめでとうございます」という文面について違和感を覚える、と書いた《注》。「明ける」自体に「年が改まる→新年になる」の意があるので、「新年」を主語の位置におくと、重複…