2008-07-01から1ヶ月間の記事一覧

議論が「煮詰まる」と結論はどうなる?

(第82号、通巻102号) 今月25日の朝刊各紙に文化庁の「国語に関する世論調査(平成19年度)」の結果《注》が掲載された。調査対象に挙げられた慣用句の中には当ブログですでに取り上げたもの(「話のさわり」「憮然」「檄を飛ばす」)もあるが、今回は新た…

「湯を沸かす」は「重言」か

(第81号、通巻101号) 「いちばん最初」などの「重言」を扱った前回のブログも予想外に反響が大きく、1週間当たりのアクセス数が2週続けて2000を超えた。メールなどで重言の具体例もいくつか寄せられた。そのうちの一部を紹介して「重言」(じゅうげんor…

「いちばん最初」などという「重言」の二面性

(第80号、通巻100号) 前回取り上げた「真逆」の「真」は、強調の意に用いられる接頭語だと解釈できるが、「重言(じゅうげんorじゅうごん)」とされる言葉の中にも強調するためにあえて使われるケースがある。「いちばん最初に」、「今の現状」、「まだ時…

「真逆」とは言い得て妙?!

(第79号、通巻99号) 「心に残る日本の歌」という惹句にひかれて先週金曜夜、テレビ東京のバラエティ番組を見ていたら、司会者の女性が、ある歌と別の歌との曲想の違いを言うのに「まぎゃく」という“新語”を口にした。漢字で表記すれば「真逆」。この言い方…

今度の新顔は「文頭の“ハ”」

(第78号、通巻98号) 「文頭ナノデ」に違和感を覚えるかおぼえるかどうか。前回取り上げたテーマについて「第二の職場」で雑談していたら、はるか年下の女性職員が「今の若い人たちの間では、ナノデどころか“……は”と、いきなり“は”で始める言い方さえある」…