2011-05-01から1ヶ月間の記事一覧

国語辞典の編者は「ご存知」か「ご存じ」か

(第228号、通巻248号) 国語学者の水谷静夫氏と言えば、斯界ではコンピューターを活用した言語処理の研究で名高いが、一般には『岩波国語辞典』の編者として知られる。その水谷氏の近著『曲がり角の日本語』(岩波新書)は、知見に富んだ魅力的な日本語論で…

続「大地震」は「おお地震」か「だい地震」か

(第227号、通巻247号) 例外のない規則はない、と言われるが、接頭語「大」の読み方についての規則は、例外があまりに多い。前号で述べたように、「大」の後に漢語(音読みの語)が続く場合は「だい」、和語(訓読みの語)に続く時は「おお」という規則だ。…

「大地震」は「おお地震」か「だい地震」か

(第226号、通巻246号) 東日本大震災から11日で2カ月。未だに肉親が見つからない人もいれば、原発の放射能による“透明汚染”で自宅を追われている人たちもいる。惨禍をもたらしたあの大地震。NHKなど各放送局は“3.11”に限らず「大地震」を「おお地震」…

「ざっくり」の意味をざっくり説明 

(第225号、通巻245号) 1週間ほど前に『齋藤孝のざっくり!西洋思想』(祥伝社)という題名の本が発売された。齋藤孝氏と言えば、私が最初に読んだ著書は『声に出して読みたい日本語』だが、間口が幅広いのには驚く。文章術から古典の解説、教育論まで様々…