2011-10-01から1ヶ月間の記事一覧

続「赤とんぼ」。歌詞の謎

(第249号、通巻269号) 「赤とんぼ」を子どもの頃、口ずさんでいて分からなかったのは1番の歌詞の「おわれてみたのは」の「おわれて」だった、という人が少なくない。漢字で「負われて」とあれば、誤解は避けられるが、耳から聴いただけでは「追われて」と…

イ・ムジチ演奏の「赤とんぼ」を聴いて

(第248号、通巻268号) 先だっての日曜日、横浜みなとみらいホールで結成60周年ツアーと銘打って来日中のイ・ムジチ合奏団のコンサートを聴いた。イ・ムジチと言えばビバルディの「四季」が定番中の定番の曲目。相変わらず流麗な演奏を披露してくれた。プロ…

「出精値引き」とは

(第247号、通巻267号) 自分の住む団地内の施設の修繕工事をめぐる契約交渉で、「しゅっせいねびき」と耳にした時は、「出世払い」の聞き間違いかと一瞬思った。その場の状況と話の流れからすぐに意味はおおよそ推測できたが、「しゅっせい」とはどんな字を…

「到来物」…。向田邦子に見る懐かしい日本語

(第246号、通巻266号) 9月21日号のブログで向田邦子の作品を取り上げ、「人気」という2文字の読み方は4通りもある、と自説を披瀝したが、それを題材したのはそもそも彼女の巧みな言葉遣いを紹介することにあった。今ではあまり使われなくなった言葉、あ…