2013-05-01から1ヶ月間の記事一覧

「とても」は本来、否定を伴う語法だったとは!

(第328号、通巻348号) 「とても」という副詞を「全然」との関連で本ブログに取り上げたのは6年前のことだが、正直に言えば、とても、が本来は打ち消しを伴う一種の“予告副詞”だということをそれまでは深く認識していなかった。だから、『日本国語大辞典』…

「忘却」と「失念」

(第327号、通巻347号) 「忘却とは忘れ去ることなり。忘れ得ずして忘却を誓う心の悲しさよ」。1952年(昭和27年)から翌年にかけ放送されたNHKの連続ラジオドラマ「君の名は」の、有名な冒頭のナレーションである。明治時代、石川啄木に「さいはての駅に降…