2011-11-01から1ヶ月間の記事一覧

「間人」と書いて何と読むか 

(第254号、通巻274号) 前号に引き続き漢字の読み方について。「人間」という2文字の順序を逆にして「間人」《注1》と書けば何と読むかご存じだろうか。京都など近畿方面の旅から戻り、最寄り駅に降り立って帰宅途中の知人とばったり出会った際、挨拶がて…

呉音は柔らかく、漢音は硬い

(第253号、通巻273号) 今年の文化勲章受章者の1人、作家の丸谷才一氏が岩波書店の『図書』11月号「無地のネクタイ18」に「呉音と漢音」と題してこんな話を書いている。「中学1年生のころ、呉音と漢音のことが気になって仕方がなかった。同じ『今』でも古…

続「七つの子」の歌詞の謎

(第252号、通巻272号) 童謡「七つの子」は、「7歳のカラス」の意か「7羽のカラス」の意か。前回のブログで両説を紹介した後、実はこれ以外に興味深い異説がある、と思わせぶりに文を結んだ。今回は、七つの子の歌詞の謎について、いわば「第三の解釈」を…

カラスの「七つの子」は7歳か7羽か、それとも……

(第251号、通巻271号) これまで3回続けた童謡「赤とんぼ」の次は「カラス」。ブログに対するご意見、コメントの中に「童謡の世界には動物を擬人化した歌詞も多い」と指摘して「七つの子」を挙げ、「ところで七つの子とは、7歳の子なのか7羽の子なのか……

続々「赤とんぼ」。「お里のたより」とは何を指すのか

(第250号、通巻270号) 童謡「赤とんぼ」の謎をめぐるブログの3回目。「十五で姐やは嫁にゆき お里のたよりも絶えはてた」という3番の歌詞の中の「お里のたより」については諸説がある。1)「お里」は、姐さん、つまり子守り娘の実家(生家)のこと。ま…