2009-11-01から1ヶ月間の記事一覧

袖振り合うも「多生の縁」か「他生の縁」か

(第151号、通巻171号) 「天橋立」「姫路城」方面への小旅行中に何人かの方と顔見知りになった。いわゆる「袖振り合うも多生の縁」だ。三省堂『新明解国語辞典』第6版の語釈を借りれば、「見も知らぬ旅人同士が同じ木の下に一時いこい宿るのも、決して偶然…

白鷺城と「姥が石」

(第150号、通巻170号) 前回の小旅行の続き。「天橋立」を見終えた後、バスで夜「姫路城」へ。ライトアップされた天守閣が闇の中に白くくっきり浮かび上がって見えた。「白鷺城」(「しらさぎじょう」または「はくろじょう」)の異名《注1》に似つかわしい…

白砂青松の「天橋立」と神話

(第149号、通巻169号) 神秘的でロマンティックな文字と音の響きを持つ「天橋立(あまのはしだて)」。今年10月から5年計画で改修保存工事が始まった「姫路城」。別名白鷺城。片や日本三景の一つに挙げられる天下の景勝地、片や世界文化遺産の日本登録第1…

世界初の「青いバラ」と花言葉

(第148号、通巻168号) バラ(薔薇)といえば、ほとんどの人は真紅の花を思い浮かべるだろう。実際には改良が進んで色も赤のほかピンク、黄、白と多彩にふえたが、「青いバラ」だけはできなかった。このことから、英語の“a blue rose”は「不可能」を意味す…