2008-01-01から1ヶ月間の記事一覧

「ピンポン」は卓球だけではない――オノマトペ三題噺(ばなし)

(第56号、通巻76号) 『源氏物語』、『千年紀』から一転して、今回は骨休みの軽い話。「ピンポン」と言うと、私が子どものころは卓球という意味しかなかった。しかし、現在は卓球以外のことを指すことの方が目立つように思う。 一つは、玄関などのドアのチ…

「千年紀」、「ミレニアム」、「Y2K」

(第55号、通巻75号) 前回は「源氏物語千年紀」の話題から始めて「ミレニアム」という言葉で閉めくくったが、ミレニアムで思い出すのは、「Y2K」問題である。今やまったく聞かれなくなったが、1990年代の半ば過ぎから様々な分野にわたり、世界的な規模で論…

『源氏物語』とミレニアム

(第54号、通巻74号) 今年は、『源氏物語』の存在が記録の上で確認されてからちょうど1000年の節目の年に当たるのだそうだ。新聞の雑誌広告に載っていたのを目にしたのがきっかけで先日、初めて知ったことなのだが、2008年を「源氏物語千年紀」と位置づけ、…

日本の「時」は子年から始まった

(第53号、通巻73号) 年賀状の季節になると干支が話題になるが、ふだんは、遠回しに年齢を尋ねる時など以外はまず意識しないのではあるまいか。今回は、趣向を変え「子(ね)年)」にからむトリビアを独断もまじえて紹介しよう。 今年の干支の「子」は、十…

たかが年賀状、されど年賀状。「元旦」に夜はないのだ 

(第52号、通巻72号) 今年の年賀状の配達は、例年になく早かった。元日の朝。ふだんより遅く9時過ぎに新聞を取ろうと郵便受けボックスを開けたら、朝刊だけでなくすでに賀状の束が入っていて驚いた。二、三の友人の話でも、ずいぶん早い時間帯に届いていた…