2008-02-01から1ヶ月間の記事一覧

「すべからく」は「全て」ではない(改訂版)

(第60号、通巻80号) 当ブログは、先週金曜日の2月22日にpv(ページビュー)が5万の大台を超えた。“愛読者”が増えているのは喜ばしい限りだが、同時に、言葉を題材に文章を書くことの難しさも実感している。人によって言語観が違う。その前提になる経験、…

「雨模様」とは、降っているのか、いないのか

(第59号、通巻79号) 文化庁の「国語に関する世論調査」(平成15年度)には「雨模様」の意味を尋ねる質問もあった。設問に添えられた例文は「外は雨模様だ」というものだ。この文の回答は、1)「小雨が降ったりやんだりしている様子」45.2パーセント、2)…

「さわり」は、話の「出だし」か「聞かせどころ」か「要点」か ?!

(第58号、通巻78号) 前回のブログは、予想外に反響が大きかったので、今回も引き続いて文化庁の「国語に関する世論調査」(平成15年度)の結果の中から興味を引きそうな語句を一つ取り上げてみたい。 調査の内容を紹介した記事には「さわり」という語句も…

「憮然」、「姑息」、「押しも押されもせぬ」の意味・用法は?

(第57号、通巻77号) 普段あまり利用しない漢語辞典の一冊をたまたま開いたら、言葉に関する新聞記事の切り抜きが2枚出てきた。あとでスクラップ帳に貼るつもりでいて忘れたのだろう。その1枚に興味深い内容が書かれていた。「愕然・刺繍・剥製・破綻……」…