2010-06-01から1ヶ月間の記事一覧

「ひも解く」の本来の意味は?

(第182号、通巻202号) 発売されたばかりの呉智英『言葉の煎じ薬』(双葉社)を自宅近くの本屋で目にした。奥付を見ると、本を手にしたその日の6月20日が第一刷の発行日だった。この偶然も何かの縁とさっそく買い求め、一気に読んだ。言葉の「漢方薬師」ら…

たかが数字、されど数字。一筋縄でいかぬ日本語習得

(第181号、通巻201号) 世界中でどの言語が難しいか。一般的にある言語を習得する難易度は、母語との言語学的近縁関係の差によるところが大きい。英語話者ならドイツ語を学ぶのは易しいだろうが、フランス語となると少し難しくなるのではないだろうか。しか…

「雨天の友」。鳩山前首相の座右の銘の意味は?

(第180号、通巻200号) 梅雨のない北海道は別として全国的に梅雨入りした。これからしばらくは雨天の日々が続く。出歩くのもついおっくうになる。 「今までありがとう。『雨天の友』をこれからも大切にしたい」。鳩山由起夫前首相は辞任発表前日の1日夜、…

“What time is it now?”は「掘った芋いじるな」で通じる?!

(第179号、通巻199号) “Hepburn”が「ヘボン」、「ヘップバーン」と両用の書き方で表記されている、と前回紹介したところ、似たような例が他にもないか、という問い合わせがあった。ぱっと思い浮かんだのは、「ラムネ」と「レモネード」の関係だ。 ラムネは…

「“ヘボン”とは私のこと?」と“ヘップバーン”

(第178号、通巻198号) 横浜が開港して150周年を迎えた昨年、横浜市は「Y150」と銘打って記念日の6月2日を中心に様々なイベントを開催したが、歴史を振り返れば、開港してわずか4カ月余の1859年10月17日、日本の文化、教育、宗教、医療など多方面に大き…