2010-11-01から1ヶ月間の記事一覧

小春日和と秋桜

(第203号、通巻223号) 山口百恵の若い頃の歌に「秋桜(コスモス)」(作詞・作曲さだまさし)という名曲がある。メロディーもすばらしいが、詩もまた、母と嫁ぐ娘の心情を季節に託してしみじみつづった佳品である。 「淡紅(うすべに)の秋桜が 秋の日の …

「やばい」の扱いに見る辞書の個性

(第202号、通巻222号) 「やばい」に「すごくいい」「旨い」などとプラス・イメージの意味が加わったのは、前回のブログで紹介したように割と最近になってからだ。いくつかの国語辞典を引き比べてみると、新用法に対する姿勢、言い換えれば辞書の個性が分か…

「このラーメン、やばい!」。食べるべきか否か

(第201号、通巻221号) ある言葉についてプラス・イメージの意味でとらえるか、マイナス・イメージでとらえるかで、世代がくっきり分かれる。そんなリトマス試験紙のような言葉の一つに「やばい」がある。 私の世代では、「やばい」といったら「危険だ。ま…

「障害者」は「障碍者」とすべきか「障がい者」でもいいか

(第200号、通巻220号) 災害時や緊急を要する事故などの場合、独力で脱出できない人を地域の連帯で手助けしよう――私の住む団地でも遅ればせながら「要援護者」問題に取り組み始めた。その打ち合わせ会議が先頃開かれた際、自治会の担当部門が行政当局の指導…