2007-02-01から1ヶ月間の記事一覧

『武士の一分』余聞

(第8号、通巻28号) 「武士の一分」。原作の小説は2回通読した後、参考個所を何度か拾い読みし、映画も2回観た。このブログに書く素材のディテールを確認するためだったが、同じ映画を数日もしないうちに続けて観たのは初めての体験。改めて感じたのは――…

『武士の一分』」原作と映画の違い

(第7号、通巻27号) 小説と映画。同じ題材を扱っても、作品づくりの手法は自ずから異なる。「武士の一分」の場合は、物語の構成法が違う。小説が「序破急」とすれば、映画のほうは「起承転結」を踏んで組み立てられている。 このブログの移転第1号(1月1…

「春一番」の春の嵐

(第6号、通巻26号) これまで2回にわたって北海道弁と共通語のズレについて書いてきたが、今回は視点を変えた話題を。きょう14日、西日本、東日本の各地で「春一番」が吹き荒れた。激しい雨も伴う嵐の一日だった。春一番というと、春先の晴れた日に吹く強…

「疲れた」道産子は「こわい」と言う

(第5号、通巻25号) 前回のブログで「手袋をはく」の「はく」の使い方は北海道弁だ、と書いたが、「その用法は辞書の『新明解』にも載っている。方言とはいえないのではないか」との指摘があった。まさか、と思いつつ『新明解国語辞典』第5版(三省堂)の…