2009-07-01から1ヶ月間の記事一覧

「三日とろろ」と数字表記

(第134号、通巻154号) 「三日、とろろ美味しゅうございました」→「三日とろろ美味しゅうございました」。東京五輪の銅メダリスト・円谷幸吉選手の遺書の一部を紹介した前回のブログで、引用個所の間違いを矢印のように訂正《注》したところ、今度は「三日…

「形容詞+です」を言い換える工夫 

(第133号、通巻153号) 前回の「形容詞+です」は出張先のホテルで書いたので電子辞書など2、3の参考文献にしか当たることができなかったが、横浜の自宅に戻ってから改めて調べてみると、「形容詞+です」に対する認識は辞書によって相当大きな違いがある…

「形容詞+です」表現の是非 

(第132号、通巻152号) 横浜から山形へ。今回のブログは出張先の山形からの発信である。山形新幹線の車中で、数日前に刊行されたばかりの別宮貞徳著『裏返し文章講座 翻訳から考える日本語の品格』(ちくま学芸文庫)を読んできたところなので、その感想の…

「火蓋は切って」も「落とされ」ない?! 

(第131号、通巻151号) 日本の政界はここ1、2年、衆議院は解散するのか、総選挙はいつになるのか、の問題に明け暮れしてきた感がある。政治状況によっては、とうに「総選挙の火蓋(ひぶた)が切って落とされた」かもしれない――という文のカギ括弧の中の表…

太宰治の「月見草」、竹久夢二の「宵待草」

(第130号、通巻150号) 今年は太宰治の生誕100年にあたるというので、太宰治関連の出版や映画、テレビ番組などの企画が相次いでいる。太宰治といえば、『斜陽』『走れメロス』『人間失格』などの作品名と共に思い出されるのが『富嶽百景』の「富士には月見…