2010-04-01から1ヶ月間の記事一覧

「目に青葉…」ではなく、正しくは「目には青葉…」とは

(第173号、通巻193号) 三寒四温どころか一日ごとに気温が乱高下、桜の花びらの上に雪が積もるような異常な春だったが、気がつけばいつの間にか青葉が目にしみる季節になっていた。青葉、とくれば反射的に連想するのが「目に青葉 山ほととぎす 初がつお」と…

北の「湘南」、数学界の「ノーベル賞」、東洋の「サンモリッツ」……

(第172号、通巻192号) 前回のブログについて「内容はともかく、着眼点がおもしろかった」と知り合いからのメールにあった。そのおだてに乗って今回は「小京都」「小江戸」の材料集めで拾った小話をいくつか並べてみよう。ほとんどは、本家の名前が有名であ…

「小江戸」(こえど)と「小京都」(しょうきょうと)

(第171号、通巻191号) 「世に小京都は数あれど、小江戸は川越ばかりなり」と言われる川越を先日訪れる機会があった。有名な蔵造りが続く1番街商店街。想像していたよりは短い通りだったが、それでも鬼瓦、重厚な黒塗りの壁面に観音開扉の蔵が集中して並び…

「忖度」と上下関係

(第170号、通巻190号) 「忖度」を「じゅんど」と読んだら、そんな読み方はデタラメ、と冷笑されるのがおちだろう。ところが実はそういう読み方もあるのだという。日本最大の権威ある国語辞典が典拠を添えて紹介しているのだから間違いではない《注》。ただ…