2012-06-01から1ヶ月間の記事一覧

「半夏生」と化粧

(第284号、通巻304号) 文は書き出しが難しい。 朝日新聞夕刊be面で狂言師の野村萬斎が「きょう.げん.き!!」という欄でエッセイを連載している。夏至の翌日の6月22日付けの見出しは「素顔でも美しく」で次のように書き始めている。 [ もうすぐ半夏生(は…

「水無月」の語源の思い込み

(第283号、通巻303号) 「五月晴れ」をテーマにした先週号のブログは、1週間のアクセスがあとほんのわずかで8000pv.に迫る勢いを見せ、最近では珍しい“ヒット”となったが、実は枝葉の部分で正確とは言えない書き飛ばしがあったので、補訂したい。 文の最後…

「五月晴れ」は6月の空のこと?!

(第282号、通巻302号) 関東甲信地方が梅雨入りした9日は、私の住む団地近くの小学校の運動会が開かれることになっていたが、雨で順延。翌10日は打って変わって朝から晴れ間が広がる運動会日和。まさに「五月(さつき)晴れ」だ。 しかし、今は6月。なの…

「慮る」は「おもんばかる」か「おもんぱかる」か

(第281号、通巻301号) なにかを計画する時に周囲との関係や将来への影響などを考え合わせることを「慮る」という。例えば「相手の立場を慮る」、「事態を慮る」などと使う。この「慮る」をどう発音するか。 「おもんばかる」。私自身は、そうとしか読みよ…